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INTERIOR WEB NEWS


ロングライフビルを表彰 6月から募集開始

ロングライフビルを表彰 6月から募集開始

 ロングライフビル推進協会(BELCA、山内隆司会長)は6月1日から、「第25回BELCA賞」の募集を始める。長期にわたり適切な維持管理を行い、または優れた改修を施した既存建築物のうち、特に優れたものを選び、その関係者を表彰する。締め切りは7月1日(必着)。1次、2次選考を経て、表彰者は来年2月に発表する。

 問い合わせ先は同協会、電話03(5408)9830。


一人暮らしの重視項目は「バス・トイレ別」 全宅連調査

一人暮らしの重視項目は「バス・トイレ別」 全宅連調査

 全国宅地建物取引業協会連合会が全国2350人の一般消費者(男女)に対して実施した「一人暮らしに関する意識調査」によると、「重視する部屋の設備」について1位は「バスとトイレが別」で67.3%、2位は「収納スペース」で62.2%、3位は「エアコン付き」で57.6%という結果となった。

 また、普段の生活マナーに対する質問で、「生活音について近隣への配慮」「ゴミを分別」「ゴミを出す日を守る」ことについて8割以上が「している」と答えた。「近隣の人へのあいさつ」は7割弱にとどまった。


サ高住整備事業、募集開始 新築、改修に最大100万円

サ高住整備事業、募集開始 新築、改修に最大100万円

 国土交通省は、15年度サービス付き高齢者向け住宅整備事業の募集を始めた。対象となるのは、高齢者住まい法に規定されたサービス付き高齢者向け住宅として登録されていること。
 サ高住の新築・改修が補助されると共に、それと併設するデイサービスや訪問介護事業所などの高齢者生活支援施設の整備(新築・改修)にも補助を受けることができる。
 新築の住宅には建設費の10分の1(戸当り100万円が上限)、改修には工事費の3分の1(同)が補助される。サ高住と併せて合築・併設する高齢者生活支援施設の新築には、建設費の10分の1、改修には工事費の3分の1(いずれも施設当たり1000万円が上限)が補助される。
 募集期間は4月30日から16年2月29日まで。問い合わせ先は、サービス付き高齢者向け住宅整備事業事務局。電話03(5805)2971、URL:http://www.koreisha.jp/。


クラスコデザインスタジオ、東京でリノベーションブランド「Renotta」の成功事

クラスコデザインスタジオ、東京でリノベーションブランド「Renotta」の成功事

 クラスコデザインスタジオ(石川県金沢市)は、 同社が展開する全国リノベーションブランド「Renotta(リノッタ)」の成功事例公開セミナーと加盟店募集説明会を開催する。
 同ブランドは、収支分析に基づき、賃貸住宅の満室経営を目指す総合リノベーションシステム。2012年6月にブランド立ち上げ、平均収益改善率50%という成果を出し、今年5月現在で、35社196店舗が加盟している。ブランドの拡大のために、同社東京オフィスや本社で定期的にセミナーや説明会を開催する。東京では5月に、8日、21日の2回を予定。
 参加費は無料。問い合わせや申込みは、03-6833-5500まで。


フクビ化学、壁紙の仕上がり向上するコーナー補強材

フクビ化学、壁紙の仕上がり向上するコーナー補強材

 フクビ化学工業(福井県福井市)は5月1日、壁紙のコーナー補強材「コーナーラインシリーズ」から先端部を業界最薄にし石膏ボードへの密着性を高めた「Vコーナーライン スリムP-28TRS」を発売した。
 先端の厚みを0.2ミリにスリム化することでパテ作業を省力化。さらにテープ幅を広げ、穴あけ加工を従来の2列から3列に増やすことで下地(石膏ボード)にしっかり密着するようにした。
 これを使うことでコーナー先端の浮きを解消、壁紙の仕上がりが向上できるとする。
 440円/本(2.5m)、4万4000円/ケース(100本入り)。


大和ハウス、100%国産材で賄うことができる木造戸建て住宅

大和ハウス、100%国産材で賄うことができる木造戸建て住宅

 大和ハウス工業(大阪市)は、木造戸建て住宅商品「ジーヴォ グランウッド スタイルセレクション」を発売し、商品ラインアップを拡充した。
 同シリーズは、住まいをまるごと遮熱・断熱した「オールバリア断熱」とし、オリジナル接合金物を開発したことで、柱や梁などの構造軸組材を100%国産材で賄うことができる。今回、従来からのフォーマルスタイルに加えて、新たに5つのインテリアスタイルと、タイル張り外観など4つのエクステリアスタイルを拡充した。


サンゲツの最新壁紙見本帳、柄ものを充実

サンゲツの最新壁紙見本帳、柄ものを充実

 サンゲツ(愛知県名古屋市)は5月26日、住宅をはじめ店舗、オフィス、医療・福祉施設などで幅広く使用できる壁紙を1009点収録した最新見本帳「2015-2017ファイン」を発表する。
 「テイスト・オブ・ライフ」をテーマに、柄ものとそれを引きたてる無地を充実させて多様な組み合わせを提案。
 また「北欧&ナチュラル」や「ヴィンテージ&ウッディ」のように、トレンドに沿った異なるスタイル同士のコーディネートも収録した。

 写真は「いつまでも童心に帰れる、とっておきのプライベートルーム」をイメージしたFE-3706・3707SJ-13-2の施工例。


第2回 ライバルは同じ業種とは限らない

第2回 ライバルは同じ業種とは限らない

 藤本修
あるシティホテルでのできごと
 先日ある地方都市に出張した際に航空会社の系列ホテルに宿泊し、すごくがっかりしたと同時に地方の現状をよく表していると思えるできごとがありました。
 
 その地方都市では格式一番のシティホテル。ビジネスホテルよりは安心して泊まれるだろうと思い予約しました。チェックインの時点でフロントのおざなりな対応に違和感を感じましたが、とりあえず仕事先の人との懇親会に出かけ1泊しました。
 翌朝は8時過ぎに朝食会場に行きました。朝食の内容はここでは触れませんが、価格が安かったのもあって、まあこんなもんかと納得していたのですが、最後にコーヒーを取りに行ってビックリしてしまいました。
 すごく美味しくない。たとえるなら、泥水のようなコーヒーでした。ただ、この味には記憶があり、以前ホテルの厨房で働いていたときに出会っていた味だったのです。
35年前のコーヒーの味
 私がホテルの厨房で働いていたのは19歳の頃なので35年前になります。
 当時私が働いていたホテルでは、1日分のコーヒーを朝まとめて作り、オーダーがあると温め直して出していました。子どものシーツほどあるドリップ布で、子どものお風呂ほどある寸胴いっぱいに作るのです。そのときのシェフは、コーヒーをドリップする際に「最後の1滴まで絞れ」と新人だった私に命令しました。
 コーヒー好きなら知っているでしょうが、ドリップ後の粉を絞ると雑味が出て美味しくなくなります。それを温め直して出すのですから美味しいわけがない。泥水コーヒーのいっちょ上がりです。
 いまどきコンビニでもそこそこ美味しいコーヒーが飲めるのに、今回泊まったホテルのコーヒーがまさにあのときの味。ああ、ここは35年前から時が止まっているんだなぁと感じずにはいられませんでした。
ライバルがいないと改善のチャンスを逃す?
 地方で大きな競争にさらされず、比較対象とするものがないため自助努力をせず、昔からの仕事の仕方に疑問を持たなければ誰でもこうなる可能性があるのではないでしょうか。
 おそらくホテル側の立場の人からすれば、「いままでのやり方で顧客から不満は出ていない」「たとえ不満が出ても全体からすると少数派なので変える必要性はない」のでしょう。
 ただ、時代と顧客は常に変化しています。たとえ、ライバルのホテルがなく無風だとしても、一流のシテイホテルのコーヒーがコンビニ以下というのはどうなんでしょう?
 顧客はブランドのプレミアコストを払っていますから、コーヒーのような些末なことでもブランドの価値を下げてしまうリスクは常にあるのです。
 少なくとも私は2度とこのホテルには泊まらないでしょうし、人にもすすめません。ライバルがなく、改善のチャンスを逃した企業は環境の変化についていけず、このホテルのように茹でガエルになるしかないのでしょうか。
業種を超えてライバルがは存在する
 私は高松市で高気密高断熱の注文住宅の会社を経営していますが、同業他社だけをライバルとして見ているわけではありません。住環境を提供する仕事はすべてライバルだと思っています。
 ですから、住・暮らしにまつわる業種——賃貸アパート、分譲マンション、中古住宅購入、リフォーム、ホテル、ケアハウス、家電量販店はみんなライバルです。
 高性能エアコンは家電ですが、これだって高気密高断熱住宅にとってはライバルとみることができます。
 シティホテルなら、ビジネスホテル、旅館、民宿、結婚式場、貸し会議室、レストラン、カフェはもちろんのこと、いまならコンビニもライバルの1つと言えるかもしれません。
 これだけたくさんの競合がいるなかで顧客に選ばれるためには、価格に対する価値を上げ続けるという不断の努力が必要です。
 価格は常に相対的に判断されます。その比較対象は同業とは限らないのです。
 

 
藤本修 Osamu Fujimoto
 
アンビエントホーム代表
CRM代表
アンビエントホールディングス代表
ハウス・イン・ハウス代表
 
大手ハウスメーカーでの営業を経て、1998年に香川県高松市に工務店・アンビエントホーム設立、高気密・高断熱なデザイナーズ住宅に取り組む。2003年からは、そのノウハウを全国の工務店に提供する住宅FC・アンビエントホームネットワークを主宰。2007年に設立したCRMでは、顧客管理システム「リレーションマネージャー」、温熱・省エネ統合計算プログラム「エナジーズー」を販売。2013年には断熱リフォーム事業のハウス・イン・ハウスを立ち上げた。現在は工務店の指導・講演で全国を飛び回っている。
 


第3回 若手経営者、二代目経営者、起業家も要注意!

第3回 若手経営者、二代目経営者、起業家も要注意!

 田原祐子
30代の若手経営者・マネジメント者でも、独裁になりがち
 前回の連載にも書いた、“威圧的な、昔スタイルのマネジメント”は、実は、今の30代、40代の若手経営者や二代目、マネジメント者、起業家にも、よく見られる現象です。
 「うちの社長は、人を‘動くコマ’だと思っています」「上司の当たりがきつくて、疲れます」「上司には、ぜんぜん自分たち(部下)のことを考えてもらっていません」といった類の意見や不満は、驚くことに、若手経営者がトップの、一見モチベーションが高く見える組織や、平均年齢が若い組織でも、意外に多いものなのです。
 そして、ご自分自身が、‘仕事ができるタイプ’のトップやマネジメント者は特に注意が必要です。というのも、自分では、独裁的であることに気づいておらず、一触即発で組織が解体しそうな状況を理解できていないからです。
 最近、弊社では、若手経営者からの相談やコンサルティング依頼も多いのですが、彼らの言葉のはしばしに、『人を大切にしておらず、社員をモノやコマのように考え、位置づけている思考』が見え隠れしているため、注意を促し、次のようなことをアドバイスしています。
“上司や経営者の都合”が、部下のモチベーションを下げる
 具体的に、私どもコンサルタントが部下から聞かされる悩みとしては、
〇「上司や経営者の意見が、毎回コロコロ変わって、せっかくそれまで指示され取り組んできた仕事が、やり直しになってばかりいます」
〇「前もって準備して提出した資料が、上司の都合でギリギリまで目を通してもらえず、プレゼン直前に大幅に訂正させられました」
〇「上司が、自分たちのことを考えてくれておらず、いつも上を見て仕事をしています」
〇「人事異動で、何の前触れもなく、思わぬ部署に配置されました。部下のキャリアなんて上層部は全く眼中にないようで、こんな会社はもうこりごりです」
 これらは、ひと昔前なら、「そんなこと、部下なんだから、当たり前だろう!」と一蹴されていた言葉ですが、現代の若手スタッフや女性たちをマネジメントする上では、“命とり”となりかねません。特に気を付けなければならないのは、女性たちは、同僚の女性が理不尽な異動や退社勧告などをされた場合に、‘自分も一緒に’辞めてしまう場合があることです。こうしたケースで一度にガッサリ社員やパートスタッフに辞められ、あわてふためく経営者を過去何人見てきたことかわかりません。
若手社員、女性たちは、これまでの会社内の常識や慣習の‘悪しき部分’を見逃さない
 このように、若手社員、女性たちの特徴として、「物事の良し悪しを、冷静かつ客観的に判断している」か、あるいは、「理不尽に感じたことや自分が思ったことを口にしてしまうか、言葉にせずとも行動(辞める、やる気をなくす)に現れる」という傾向があります。
 「会社や上司に対する不満を感じても、それぐらいは当たり前で我慢するもの」と思われていた、「会社の常識」的な暗黙のルールが、今は、なかなかそういうわけにはいきません。
人は誰しも心を持っていることを忘れずに
 人は誰しも心を持っているものなのに、経営者や上司は、ついそれを忘れがちです。花の種ですら毎日水をやり肥料をやり虫をとってやらなくては枯れてしまうのですから、人には、例え主従関係はあっても、これまで以上に気配りしなくてはならないのです。
 「辞められてからでは遅い」のですから、皆様も人を人として大切にしているかを今一度、自省してみましょう。
*株式会社ベーシックからのお知らせ
【素晴らしい“人財”を育み、実績アップするために知っておきたい人材育成・組織づくりの知恵】~若手社員・女性たちを3年で辞めさせない!連続講座開催~ 
第1回テーマ「なぜ社員は“子ども化”し“できる社員”が追いつめられるのか?」
5月18日(月)に東京都内東池袋で開催する、元横浜労災病院心療内科部長、現在は神奈川大学特別教授の江花昭一先生をお招きして開催するセミナーに、新建ハウジングの読者の方々を通常5000円のところ20名様限定(先着順)で特別に無料ご招待します。
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田原祐子 Tahara Yuko
 
株式会社ベーシック 代表取締役
国際認定経営コンサルタント
 
世界46カ国が加盟する国際公認経営コンサルティング協議会の認定を持つコンサルタント(The Certified Management Consultant (CMC))。外資系人材派遣会社のセールストレーナー、経営コンサルタント会社の新規事業室長を経て、1998年に研修・コンサルティング業務を柱とする株式会社ベーシックを設立。独自の〝フレーム&ワーク〟メソッドによって、関係構築型で確実に実績を上げるコンサルティング、営業マン育成や同行訪問による現場での実践指導、時間短縮と業務効率化の両立を手掛け、これらを融合した人材育成の仕組みづくり、営業ノウハウの共有化、顧客データベース構築、マネジメントスキーム構築等の、経営指導を得意とする。特に住宅・リフォーム・不動産業界の現場に精通しており、地方の小さな企業から東証一部上場企業まで、営業戦略、事業継承、人材育成、新規事業立ち上げ、女性活躍推進等のコンサルティングやプロジェクトマネジメントでも、高い評価を得ている。オール電化の普及率を70倍にアップさせた「オール電化」の陰の仕掛け人でもある。著書には、「女性パワーで家は3倍売れる」(住宅新報社)、「女性客のハートをつかむ住宅営業必勝マニュアル」「住宅営業そのやり方を変えましょう」(実務教育出版)等13冊、業界誌への執筆多数。
株式会社ベーシック http://www.basic7.com/


第7回 お父さんは床屋さん

第7回 お父さんは床屋さん

 みやじまなおみ
 東京に引っ越すまで食卓にあった子ども用の背高パイプ椅子。それを兄妹3人順繰りにこれでもかと使い倒し、最後のほうになると脚はサビだらけ、座面も黒ずみ、ところどころ破けたりしていましたが、今となっては懐かしい、兄妹それぞれの思い出がつまった一脚です。
 その椅子が月に一度、食事以外に活躍する日がありました。それは「お父さんの床屋さん」が開く日曜日。わが家では、父が時々、床屋さんに変身していたのです。
 天気のいい日は庭でやっていたような気もしますが、だいたいはリビングの床に新聞紙を敷きつめて、真ん中にパイプ椅子を置き、兄、私、妹が順番に座り、髪を切ってもらっていました。
 ケープの代わりはビニールで。大きなビニール袋の底を丸く切って頭からかぶり、洗濯バサミで留めます。ハサミはちゃんと散髪専用のもの。スキバサミもありました。これで準備は完了。素人とはいえ、父も慣れた手つきでパチン、パチンと切っていきます。私はパッツンのおかっぱ頭、兄と妹はいわゆる坊っちゃん刈りにするのですが、それを「あっちが短い」「こっちが上がりすぎ」と言いながら見ているのがまた面白いのです。
 
 しかし、父の出番はそれで終わりではありません。「床屋さん」の次は「お寿司屋さん」に変身です。
 父が得意だったのは、子どもたちが大好きな細巻き。巻き簾の上に海苔を置き、酢飯をちょっと押しつけるようにして広げ、きゅうり、玉子、まぐろ、かんぴょう、おしんこなどの具材をのせ、少しずつ巻きながら、ぎゅっ、ぎゅっと体重をのせてリズムよく巻いていきます。そして、パッと巻き簾を開くと、きれいな海苔巻きが完成! 力が強すぎて、たまに海苔が破裂しているのもご愛嬌。本物のお寿司屋さんのようにビシッと決まると、子どもたちから「わぁ~」っと拍手がわき起こります。
 そして、次々とできあがる海苔巻きを母が食べやすい大きさに切ってお皿に盛りつけていくのですが、家族全員が固唾を飲んでお寿司屋さんの手元を見守り、一喜一憂していた日曜日の夜は、当時一番の一家だんらんの思い出かもしれません。
 
 髪がきれいに整い、お寿司をお腹いっぱい食べて、お風呂に入ったあとは、またまた父の出番。最後に変身するのは「耳の掃除屋さん」です。
 リビングのソファに片足だけ乗せてあぐらをかき、ひざをポンポンッと叩くと「さあ、始めるぞ」の合図。順番に父のひざに頭をのせ、天井の明りがうまく耳の中に当たるように微調整したら「動くなよ~」と、耳掃除が始まります。昔ながらの竹製の耳かきはけっこう痛いのですが、耳かきの反対側についているタンポポの綿毛のような白い部分をしゅるるっと回転させながら最後の仕上げをすると、不思議といい気分になったのを覚えています。

 
 ほかにも、リビングにはいろんな思い出があります。お年玉をもらうのもここ、成績表を渡すのもここ。兄弟げんかをして怒られるのもここ。ついでに、会社から帰宅した父のお腹めがけて頭突きをくらわせようと、隙を狙っていたのもここでした(笑)。
 3つ上の兄とはよくプロレスごっこをしていたのですが、それがエスカレートして本気のケンカになり、そのたびにお尻をいやというほど叩かれ、リビングの掃き出し窓から庭へポイッと出されて窓を閉められてしまうことが何度かありました。
 最初は二人とも「なんで外に出されたの?」状態で、とにかく家の中に入れてもらおうと、泣きながら「ごめんなさい、もうしませ~ん!」と許しを請うのですが「何をしないんだ!?」と逆に聞き返され、(そういうことか!)と「ケンカしませ~ん!」と必死で言い直した記憶があります。
 泣いて、笑って、うちのリビングはまるで連続ドラマのよう。でも、そんな日々の親子の営みが、人間を育てていくんですよね。
 

みやじま・なおみ miyajima naomi
主婦ライター。有名人・著名人のインタビュー原稿を請負うほか、編集ライターとして40冊近い書籍の執筆に携わる。神奈川県横浜市の一戸建てで、家族5人、昭和40年代を過ごす。

 



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