16 9月 2015
初期剛性の高さ+粘り強さを両立、大地震で活躍する筋交い用金物
木造筋交いに粘り強さを与える岡部(東京都墨田区)の「ブレスターZ」は、2014年度のグッドデザイン賞を受賞している。
とくに、クギ打ちだけで軸組相互を緊結する単純明解なシステム、大工しごとで容易に設置できる普及性の高さが評価された。
「ブレスターZ」の大きな特徴は、中小地震では高い剛性を、大地震では粘り強さを発揮する点だ。
通常、強度を増すためには金物を厚肉化する必要があるが、粘り強さを与えるためには薄肉化してしやなかに伸びる必要がある。これら2つを両立するために、金属の座屈現象(細長い部材が軸方向に力を受けたとき、一定の荷重に達すると急に横に変形する現象)に着目、利用した。
本体にV字スリットを設けることで、一定の荷重までは高い剛性を確保し、それを超えるとスリット周辺で座屈が生じ金物が伸びることで最後まで筋交いの役割を果たせるようになった。
床合板に対応。
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