31 7月 2015
2015年 天神地区建築見学会
福岡校第29期生 土曜日クラスの神谷(こうや)です。
今回のお題は6月20日(土)に行われた、天神地区に現存する近代建築の見学会についてです。
参加者は16名。今回引率をしてくださったのは建築技術担当講師の大森久司先生です。
1.福岡市赤煉瓦文化館(旧日本生命九州支社)
入り口付近にて時代背景・様式・装飾・建材・保存方法・設計士・施工業者などについての解説がありました。
赤煉瓦の継ぎ目のモルタルが特殊なため経年とともに強度が増すこと、福岡西方沖地震の影響をほぼ受けなかったということが印象に残りました。
2.水鏡神社
菅原道真公のおはなし、天神地区の土地利用の変遷について話を聞く事ができました。
福岡市に生まれ育った私ですが、知らないことばかり。
みんなの口から出る「へぇ〜」を聞きながら、身近なものにも意外なストーリーが隠されているのかもしれないと思いました。
3.福岡県庁正門跡
アクロス福岡が建つ前に存在していた旧福岡県庁。
上の写真右側に見えるのは県庁正面玄関だった場所。
ギリシャ建築様式のミニチュア版のような柱だけが遺っています
全体を見るとこんな感じです。
柱の耐震のために用いられたのは鉛(なまり)。
化学反応による熱を利用した制震効果についてのお話が特に印象に残っています。
4.旧福岡県公会堂貴賓館
赤煉瓦館との使用目的の違いから派生する構造的な問題点・・・例えば雨漏り、外壁強度などを時代背景から解説していただきました。
木造建築だったとは・・・知りませんでした。
内部の見学では、随所にあるアカンサスの造形とエッグアンドダーツなど洋風建築の装飾を観察することができました。
5.見学会を終えて
時代背景や工法などが分かると建築の見方に幅が出て面白さが倍増しました。
座学も基礎として大事ですが、自分の五感で触れた物事はすべて経験になります。
課題、家事、仕事、資格試験勉強・・・時として日常生活に追われますが、今回のように知らないことを知るチャンスはこれからも逃さずモノにしていきたいと思います。