10 7月 2015
【ご案内】《写真》見えるもの / 見えないもの#2
こんにちは、クドウです
いよいよ来週から開催の展示会のご案内です
《写真》見えるもの / 見えないもの #02
The Photograph : What You See & What You Don't #2
写真は19世紀の発明以来、社会にとって様々な影響を与えてきました。現在は圧倒的なデジタル時代を迎え、携帯電話にもカメラが仕込まれたことによって、誰しもが日常的に写真イメージを手にするようになったといえるでしょう。しかし、あまりにも日常化したために、デジタル以前のように「写真」そのものについて思考することが少なくなり、むしろシャッターを押しさえすれば、考えずにイメージが得られる時代になったのかもしれません。本展覧会は、そのような時代にあって、再度「写真」とは?と問いかける意図を持って企画されました。
2007年に開催された「《写真》見えるもの/見えないもの」展は、写真表現に本質的に備わる重要な両義性、つまり写真の機械的に写ってしまうイメージの超具象性と、写そうとする思念の抽象性という表裏の関係性について基本的なテーマとしました。即物的なイメージ の強さとともに、写っていない部分をいかに読み解くかは現在にも通底する重要な要素です。7 年が過ぎ、今回はさらなるデジタル時代の進行を受け、新たに生まれた様々な可能性とともに、現在における「写真」を再考したいと考えます。 銀塩写真とデジタル写真には技術的な違いがありますが、その表現に差異はあるのでしょうか?現在は、材料が 100%満足できるとは言えないまでも成熟した銀塩写真の技術があり、しかも円熟期を迎えつつあるデジタル技術のその両方が混在する時代といえます。このような時代にあって技術的な側面の検討から、さらには新たな融合の可能性をも探ってみたいと考えます。 また、現代に生き制作発表するということは、社会に対する何がしかのアクチュアルな思考が下敷きになっています。今回はそれぞれ 海外にベースをおきながら、日本をテーマにした作品を制作してきたアーティストの参加によって、現在の日本を鏡のように映し出し俎 上に乗せる意図もあります。世界と日本、日本の中の世界、「写真」を中心に写真表現を通じて社会との関係を思考することは最も重要 な意味合いととらえます。そして「《写真》見えるもの/見えないもの #02」展を開催し、幅広く深い「写真」についての思考を深める機会になることを期待します。
■出展作家(順不同、敬称略)
Area Park ・ Osamu James Nakagawa ・ 今 義典 ・ 佐藤 時啓 ・ 佐野 陽一 ・ 下村 千成
鈴木 理策 ・ 塚田 史子
本展の中で、Osamu James Nakagawaさん、村上 友重さんの作品にアワガミファクトリーの素材を一部お使い頂いています
このお二人とのご縁は3年くらい前からでしょうか。
村上さんがサイアノタイプでの制作に典具帳(W-1)ロールをお使い下さるようになり、その後村上さんからJamesさんをご紹介頂いたり。
Jamesさんには、こちらの展示でAIJP(アワガミ インクジェットペーパー)より楮 厚口 (白)をお使い頂きました。
【ご案内】Atelier Boba's Paris Photo Open Door Event with Osamu James Nakagawa
引き続き、同素材で制作された新作が出展される予定です
■関連企画
アーティストによるフロアレクチャー
会場:展示会場
会場:大学内
会場:中央棟第三講義室
会場:音楽学部講義室5-109
私もとても楽しみにしていた展示です
ぜひぜひお立ち寄り下さい