24 3月 2015
エーディーワールド 製材事業者などと連携し中大規模木造の支援事業を開始 無垢大断面製材を使用した汎用性の高い工法を訴求 – オンライン記事
<フローリングなど内装材の製造・販売事業を手がけるエーディーワールド(平澤潤子代表取締役社長、東京都港区)は、福島県の製材事業者などと連携し、中大規模木造の支援事業を開始した。同社が窓口となり、中大規模木造に関心の高い設計事務所などと福島県のパートナー団体・企業とのコーディネート役を果たす。>
協同組合いわき材加工センターは、地元福島県の林産業の発展に向け、地元の木材関連企業数社が共同で出資し、運営する組織。複数の企業が出資することで、1社では持つことが難しい大規模な製材加工機、乾燥機などの設備を整備。出資した企業各社が協同で活用している。
この協同組合いわき材加工センターに出資する企業のひとつがダイテック。同社は、構造用大断面集成材を活用した中大規模木造建築を専門に手掛ける企業。自社で、中大規模木造に対応したプレカット設備なども有し、中大規模木造の構造設計から建設までを一貫して請け負える体制を整備している。
荒川材木店も同センターに出資する企業のひとつ。同社は、福島県内有数の製材事業者。小規模から中大規模までの木造建築に対応した製材を住宅事業者に供給している。
これらの3つの団体・企業は、これまで協働しながら中大規模木造建築の普及拡大を図ってきた実績がある。
エーディーワールドは、これらの3つの団体・企業が携わる建築案件に、フロアや内装材などを供給してきた。
稀少な無垢の大断面製材を売りに
そして今回、エーディーワールドを含め、協同組合いわき材加工センター、ダイテック、荒川材木店がパートナー関係を構築。連携して中大規模木造の普及拡大に向けた取り組みを進めていく。
今回の連携の背景には、荒川材木店が、スギ大断面(300mm×300mm×8000mm)の構造用製材品のJAS認定を取得したことがある。
集成材の大断面構造材を製造できる工場は全国に多くあるが、無垢材の大断面構造用製材を製造できる工場は、大規模な設備が必要になるため、限られている。そこで、無垢材の大断面構造材を製造できるという強みを活かして、中大規模木造に関心の高い設計事務所などに普及拡大を図っていきたい考えだ。