24 3月 2015
和の話(和文化、邦楽、人の和)
皆さん、こんにちは!IC専門科9月生の廣瀬 喬(Hirose Takashi)と申します。もう春ですね。そう、日本はなんといっても四季の国です。
さて、いきなり質問ですが、西洋のインテリア装飾は「四季がない」ことが発展要因でしたが、対する日本で、「四季がある」ことで発展したものとは何でしょうか?
それはズバリ、文化です。(もちろん、西洋にも文化があります=「インテリア」もそうですね。)自然界の四季折々の気候風土を取り入れた文化――。
で、僕、神田囃子をやっています。日本の伝統文化であり、昔は冠婚葬祭には欠かせない催しでした。おそらく日本人の誰もが知っているひな祭りの歌「ご〜にんばやしの〜♪」…あそこにも登場します。
そもそもは、お百姓さんの神事が原型で、江戸初期、武家の次男坊達の遊楽を防ぐ目的で「お囃子」という短編バージョンが編成されたと伝えられています。祭礼でのお役目は、御神輿の御魂(神様)の通り道を、先導をとりつくって差し上げることです。
活動で行っているものは以下で、僕は鳴り物担当です。
・鳴り物(締め太鼓、大太鼓、鉦、トンビ(笛)、ヨツ(獅子等の太鼓「オケド」)、大拍子)
・被り物(獅子舞、大黒様、神楽などなど)
洋楽との大きな違いは、楽譜がないこと(口伝)、「息」や「間(ま)」を読む力が必要なこと。和の「旋律」は、洋のポップで軽快な「ミュージック」に比べて、深さや奥行きが違う気がします。
入会のきっかけは、もともと僕が音楽をやっていた関係で、同様に思春期に音楽をやっていらした会長に見込まれて勧誘されたという流れでした。
楽しさ、嬉しさは何といっても、お祭り行事や日本人ならではの「人の和」が形成される一体感ですね。学生の文化祭を数段グレードアップした「大人の文化祭」とでもいいましょうか。地域見物の皆様方、担ぎ手の方々、海外観光客の方々の中で、屋台に乗り、伝承される独特の旋律を堂々奏でていく達成感と充実感は一度味わえばクセになります。
関わる世代は、全世代。僕の会でも、春先から秋祭りにかけて、毎年20名にのぼる小中のちびっ子達を指導し(癒されます)、各お呼ばれ公演や祭礼では、お子様から大人とご年配の方々の中で、色んな意味でモミクシャにされております。おまけに、国の伝統文化である以上、時には権威や男気集団の中に混ざってのモミクシャです。
あたたかな人柄の方が多くて、頻繁にご馳走が出てきたり、和の旋律や神社仏閣、お囃子の屋台や神楽殿などの文化的な建築・意匠を毎回楽しみながら、多くのことを学ばさせて頂いております。
今回、洋のオシャレなインテリアの世界に、和テイストなる日本文化の風をご紹介させて頂きました。ちなみに僕、前職がブライダル「黒服」でしたが、ここだけの話、お料理も催しも「和洋折衷」が一番愛されます。
ぜひ一度でも見学にいらしたい方がいらっしゃれば、お気軽にお声かけなさってください!洋のインテリア文化に、和の冠婚葬祭文化なんていう贅沢。人生のハッピーなフルコースをともに歩んでみませんか?
最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
IC専門科1-E 廣瀬 喬
千住祭礼
毎年恒例正月公演:六義園〔1月2日〕、小石川後楽園松原前〔1月2日〕