09 3月 2015
AIJPを使った本のご紹介
みなさまこんにちは、高田です。
私の気分ではもうほとんど春なのですが、今日の徳島は生憎の雨。冷え込みも厳しくなっています。
本格的な春が待ち遠しいですねえ。
さて、今日はAIJP(アワガミインクジェットペーパー)を使った作品のご紹介です。
現在、徳島県牟岐町で開催中の牟岐・出羽島アート展2015。
その出展作家のひとり、中野童太さんが、作品にAIJP楮薄口白を使ってくださいました。
出羽島の記憶。
中野さんは住民の方々を撮影するため、出羽島に数週間滞在していたそうです。
その滞在中、出羽島の昭和期の写真が大量に存在することを知り、
島の方々の証言を聞きながら編集し、一冊の本にしたとのこと。
モノクロあり、カラーあり。
懐かしい雰囲気が和紙によくあっています。
写真の下のスペースには、当時の思い出が絵日記風に、島の皆さんの直筆で書き込まれています。
つまりこの本は、中野さん、写真を撮影した方、写真を保管していた方、そして島の皆さんの共同制作。
思い出が書かれるうちに本は段々傷んできたようですが、
実際に島の皆さんが手に触れて、写真を眺めて、懐かしい思い出話をしながら書いていたんだろうなあ、
と想像させてくれる、素敵な痕跡だと思います。
まだ空欄のページもあったので、これからどんな思い出が増えていくのか楽しみですね。
そして、中野さんが撮影した島の方々の写真は、
写真家のエンドウダイスケさんが撮影した牟岐町の方々のポートレートとともに、
出羽島の古民家で展示されています。
こちらの展示風景は撮影し忘れたのですが(詰めが甘い、、、)
ぜひみなさま、現地で楽しんでいただきたいと思います!
展示につかわれている額、イーゼルなどは、地元のものを使って手作りで作られているそうですよ。
もちろん「出羽島の記憶」も、同じ会場で見ることができます。
アート展の会期は今月29日まで。
みなさまぜひ牟岐町・出羽島へお出かけください!