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22 6月 2014

APACHE2014 サンゲツアワード 3 デザイン解説

なんとかデッドラインギリギリ出す事の出来た作品について書いておきます。
イメージ 5 さすがのトップモデルJACKもお疲れ気味

①テーマ
「HAPPY CHIC 自宅をパワースポットに」
わざわざパワースポットに時間をかけていかれる方が増えてるのですが、
最近は仕事や社会でストレスでくたくたになる毎日
かえりたい場所
疲れを癒される場所
エネルギーを充電して明日に備える場所
自宅こそがパワースポットになるべきところです。
HAPPYで(楽しく)、CHICに(品よく)暮らすことで自宅をパワースポットに替えましょう!

NYやLONDONで人気のJONASAADRERの提唱するHAPPY CHICからインスパイアーをうけ、
ヒデキたちの考えるJAPANESE HAPPY CHIC STYLE を提唱しました。
少し新しく、日本にないイメージ、ちかいのがきゃりーぱみゅぱみゅをもっと大人にした感じ
デザインの説明させてていただきます。

イメージ 1

①バランス
最上部のバランスは前後にうねるのみならず、ヨーロッパの歌劇場の天蓋のように中央上部が前傾する3Dバランスにしました。
非常に難しい作業になり作り手を泣かせた回り縁をターコイズでつけ、その下に温かみのでる赤い生地でスワッグでアクセントをつけました。
吹き抜け下部のバランスもクラシカルな凹凸デザインを同じ生地でフラットバランスでつけました。
上下の窓を遮る張りを隠すのでなく、バランスでアクセントづけする事ではりの存在感を薄める事が出来たと思います。
イメージ 2  時間内ので生地合わせもこんな感じで

②ドレープ
ここ5年ばかりストライプ生地のアクセント使いを実験してきました集大成として、
ストライプを使う事は念頭にアイデアとしてありました。
ただ、今回のコンペのサンゲツさんのマインにちょうどいいものがなく、
これは椅子張りの生地からのチョイス
余談ですが、こういうベーシックでサイドオーダー的な生地がサンゲツさんに限らず日本のブランドのブックから消えてるんので残念です。この辺りがあればもう少し派手なものも動くのですが。
その辺のところのテクニックのレクチャーもまだまだで、新興格安販売店がやりにくいデザインというソフトがあるのにもったいないと思うのですが・・・
だれかヒデキにやらしてくれないかな~なんちゃって
内側のマスタードイエローのヒョウ柄ジャガードにはサイドのストライプ生地を横巾に使いヘム付け
これで内側の締まりをつけるとともに、エレガンス(CHIC)のイメージを強調しました。
もう1方のブルーの花柄シルクの生地は生地の品のよさを前面に出すために、あえて何もたを加えず、
ちらりとみえる裏地にだけエメラルドグリーンを入れました。
又、タイバックは以前にヨーロッパで買ってきたアート系デコレーションGOODSを使い、花を添えました。
イメージ 3

③レース
上下切り返してなおかつ、上部は2重に重ねて縫製し、夏の西日を防ぎなおかつ色を濃くする事が出来ました。又下部は、同じオーガンジーのグレーでボックスプリーツをつけ、ジョイントには新作のイタリアのブレードテープを上からたたきました。女性のワンピースのイメージで作りました。
又背の高い吊り元なので、全体のウエーブ記憶加工が出来なかったので、ブレードテープの裏にポケットを作り、プリーツの型を付けるためのファッション用プラスチックワイヤーを入れてもらいました。

イメージ 4
④最後の一手間
照明にはこつこつとヨーロッパで買い集めていたカラフルなランプシェードをかけ、
全部かけずに「未完成」というメッセージとともに、エレガンスとモダンの間を行き来する「ボーダレスなスタイル」を隠れたメッセージとしていれました。
最後にファッショントレンドのタイポをバランスの右下部に愛(LOVE)をそえて完成です。
時間あれば刺繍に筆記体でいきたかったな~残念
時間もなく、手もなく本当に綱渡りの連続でそのなかで、3人ともがよくよく出せるもののすべてを出し切った感ありの作品でした。

輸入物や特別なものでなら誰でもかっこ良くできるといわれることもあるので、
今回はオールサンゲツさんの生地で作るという事を自分たちにルール付けして、
(ヒデキたちはいつも通りなんだけど)より明確に
「デザインとアイデアと組み合わせ=センスでチャレンジする」ことにしました。
なので、中央の2点はマインのなかでもいい生地ですが、バランスやレースは1000円台の生地を使い、
サイドのカーテンも椅子張り生地も3000円台の手頃な生地をセレクトしました。

実は「サンゲツらしからぬもの」というのも裏テーマであったので、こんな奇抜で、新しいスタイルをちゃんとみて評価してくださった町田先生を初めサンゲツという企業の懐の大きさに感謝しています。