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08 12月 2015

第11回モダンリビング大賞 大賞 各賞 特別賞発表!

12月2日にB&B ITALIA ショールームでおこなわれた第11回モダンリビング大賞では、BEST6賞の中から選ばれた大賞、準大賞のほか、毎号の読者アンケートの中で、高い支持を得た住宅作品を、編集部が各号から1つずつ物件を選び表彰する「各賞」。2つの「特別賞」の発表もありました。

■大賞■
●城下町の家設計/伊波亜砂子+佐藤圭吾 紀建設設計室スタジオビスポーク

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都内で暮らす住み手が、心から リラックスできる場所を求めつ くられた沖縄に建つセカンドハ ウス。設計したのは伊波亜砂子 さんと佐藤圭吾さん。建物は地 下1階、地上1階の2層構造。敷 地の中央にある巨大なプールを コの字に囲むように、東側に L D Kや主寝室、西側にゲスト ルームを配した。一般的な住宅 よりも高い約4mの天井高と、 広々としたLDK、そして街並みを 一望できる大開口によってリ ゾートホテルのようなラグジュア リーな別荘を実現した。
撮影/山本育憲 [モダンリビング219号 p.100~107掲載]

■準大賞■
●Villa Escargot 設計/廣部剛司 廣部剛司建築研究所

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目の前に海、そして背後には青々とした緑。豊かな環境と一体となって佇むのは、不規則な屋根の形が特徴的な建物。東京湾を望むこの別荘の設計を手がけた廣部剛司さんは、訪れる人の拠り所となる「殻」を思い描き、この形を導き出した。「1枚の板がダンスをするように折れ曲がり、屋根になるイメージ」と廣部さんが語る、ダイナミックな天井は高さ約5m。三角の窓が海や夕日、星空など景色を美しく切り取り、ここで過ごす時間を特別なものにしている。
撮影/鳥村鋼一[モダンリビング218号 p.072~079掲載]

■各賞■

●回遊する庭賞
K邸
設計/菅 匡史+置塩淳夫 菅匡史建築研究所

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傾斜地に建つ地上1階、地下2階建ての住居。住宅が多く立ち並ぶ周辺環境から、設計者である菅匡史さんと置塩淳夫さんが考えたのは、建物の周囲を木々の緑で囲むプランだ。回遊する庭の広さは、敷地の8割にあたる240坪。常緑樹や果樹などさまざまな木が並び、住まいのどこにいても傍らに自然を感じることができるうえ、外部からの視線を遮る役割も果たしている。中央が約3m突き出した屋根は構造も兼ねており、柱のない開放的な空間を実現している。
撮影/下村康典
[モダンリビング216号 p.086~095掲載]

●本棚の家賞Library House
設計/小川晋一 小川晋一都市建築設計事務所

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「大好きな本に囲まれて暮らしたい」。住み手が子供の頃から大切にしてきた1万冊もの本を収めるために、建築家の小川晋一さんが提案したのは天井高6mの壁一面に大容量の本棚を配置するという大胆なもの。正方形の白い平屋の中央に本棚のあるリビングダイニング、周囲にキッチンや浴室、寝室などを配置。トップライトから光が降り注ぐ明るいリビングダイニングで食事をしたり中庭の木々や暖炉の火を眺めたり。趣味の本と生活が共にある、唯一無二の住宅だ。

撮影/矢野紀行
[モダンリビング217号 p.054~059掲載]

●湖を眺める別荘賞大塚ハウス
設計/杉原公嗣 杉原建築デザイン事務所

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池のほとりに佇む、真っ白な外観。
仕事が忙しく長い休暇をとることが難しい住み手のTさんが、
自宅の近くに休息の場として建てたゲストと過ごすための別荘。
「周辺環境が普段の生活と変わらないので、室内のリラックス感を大事にしました」
と語るのは設計した杉原公嗣さん。
屋外バスやプールがあるテラスや、ホームシアター、
愛車を眺めるガラスの床などくつろぐための楽しみを随所に配し、
空間と設備で非日常感をかなえたセカンドハウスだ。

撮影/傍島利浩

[モダンリビング218号 p.096~103掲載]

●音楽の家賞行橋の住宅
設計/末廣香織+末廣宣子 NKSアーキテクツ

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音楽好きの住み手家族が望んだのは、地元の人を招く音楽会のホールとしても機能する二世帯住宅。建築家の末廣香織さんと宣子さんが考えたのは、天井をU字に湾曲させた個性的な建物。天井の曲面が音を拡張させ美しい反響を生み出すリビングは高さが最大で8mの大空間。一方でキッチンなどは天井を2m前後と低めに設定。異なる居心地をもつ空間が、住まいに奥行きをもたらす。音楽を介して地域の人と場を共有する、豪邸のひとつのあり方がここに見える。

撮影/テクニスタッフ 岡本公二
[モダンリビング219号 p.082~091掲載]

●和×北欧家具の家賞浜寺公園の家設計/横内敏人 横内敏人建築設計事務所

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古い日本家屋を大規模リノベーションした「浜寺公園の家」。設計した横内敏人さんは、南に広がる庭と共にある生活を提案。細かく分かれていた部屋を大きなLDKに変え、全面開口と深い軒を配置した。キッチン、棚などの造作家具や建具は住み手のもつオーレ・ヴァンシャーの黒革×木のチェアに合わせ、ブラックチェリー材で統一。床は愛犬との生活も考え石目調タイルをセレクトした。北欧家具と建築、豊かな自然が互いを引き立てあい、心地よい居場所をつくり出している。
撮影/下村康典[モダンリビング220号 p.064~071掲載]

●モノトーンキッチンの家賞代沢医院の家設計/田井勝馬 田井勝馬建築設計工房

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建築家の田井勝馬さんが手がけた医院併設の住宅。地下1階、地上2階建てのRC造の建物は1階に医院、生活の中心であるLDKを2階に設けた。約75㎡の広々としたLDKの中央に佇むのはモノトーンのキッチン。夫婦共に医師であり多忙を極めることから、奥さまは「効率よく家事ができるキッチン」を求めた。調理のほかに洗濯やアイロンがけの作業も行えるキッチンからは、子供たちの様子も眺められる。美しいだけでなく機能にも優れた空間が家族の暮らしを支えている。

撮影/梶原敏英[モダンリビング221号 p.076~083掲載]

■特別賞■

●特別賞 世界の豪邸INVISIBLE HOUSE
設計/安藤忠雄 安藤忠雄建築研究所

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ベネトン一族である、アレッサンドロ・ベネトン夫妻のために
安藤忠雄さんが設計したイタリア・トレヴィーゾにある住宅。
9000坪を超える広大な敷地に建つのは「地中に半ば埋もれる家」。
地上に現れているのは玄関アプローチと書斎だけ。
地階に行くにしたがって、趣の異なるさまざまな空間が顔を出す。
自然と共生する建築でありながら変化するライフスタイルを受け止める、
安藤さんの「住宅という建築」への思いがこの邸宅には詰まっている。

所在地/イタリア トレヴィーゾ
撮影/松岡満男
[モダンリビング219号 p.052~062掲載]

●特別賞 古民家と北欧の出会い聲々軒
設計/宮田裕一 宮田工務店

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「日本には素晴らしい住宅の文化があるのに、なぜ日本人はそれを大切にしないのか?」
という外国人の友人のひと言から生まれたゲストハウス。
オーナーのHさんは日本の伝統的な古い建築を探し、京都にあるこの家に巡り合った。
自ら修繕プランをつくり宮大工の宮田裕一さんに改修作業を依頼。3年かけて完成した。
家具はリパブリックオブフリッツハンセンストアの砂原啓三さんが提案。
ミニマルなデザインの北欧家具と、美意識で満たされた日本建築が美しい緊張感を生み出している。

撮影/松田将歳

協力/リパブリック オブ フリッツ ハンセン ストア
[モダンリビング220号 p.048~060掲載]