02 12月 2015
住宅技術の転用で木造大型ビル リヴ2×4工法で建築
分譲・注文住宅のリヴ(京都市西京区、波夛野賢社長)は、京都府向日市の阪急洛西口駅前で、木造大型商業ビルの建築を進めている。1階RC造、2~5階木造の5階建て延べ1000㎡。自社事務所が入るほか、若手起業家のオフィスを誘致する。「SUBACO(巣箱)プロジェクト」と銘打った。
同社によると、木造部分が4層におよぶ大型商業ビルは関西初。枠組壁(2×4)工法でつくるもので、特殊な部材や技術は用いない。耐震性は許容応力度計算によって評価し、構造計算適合性判定を受けた。耐火性は日本ツーバイフォー建築協会の型式認定仕様に準じている。
地域の木をふんだんに使う方針で、針葉樹合板は府産材の製品を調達予定。スタッドは国産材とし、協和木材(東京都江東区)が供給する。三菱地所住宅加工センター大阪支店(大阪府貝塚市)でパネルに加工、現場に運ぶ計画だ。内外装や造作にも府産材を用いる。同社では、同規模のRC造と比べ1割程度のコスト削減が見込めると試算している。
プロジェクトは来年5月に竣工予定。2階と3階の一部を同社が事務所として使い、1階はセミナールームや打ち合わせスペースとして市民に開放。それ以外は貸事務所とし、若手起業家に1部屋(15畳)5万円から貸し出す。