04 6月 2015
【遭遇しました】赤本啓護さんの巻 「アーティストブック – それぞれの版表現 – 」 にて
こんにちは、クドウです
今日はとある作家さんとの打合せをギャラリーなつかでしていたのですが、ふと「アワガミさんですか?」と声をかけてくれる人がいまして
「アワガミ使って創った作品を展示してるんです」
ただいま展示中の出展作家のお一人、赤本啓護(あかもと けいご)さんでした
初対面です
ただいまギャラリーなつかでは、こちらの展示を開催しています。
「アーティストブック – それぞれの版表現 – 」
出品作家:赤本啓護/石橋佑一郎/岡田育美/櫻井想/中村花絵/西平幸太/峰山花/吉田ゆう
会期:2015.6.1(mon)−6.13(sat) ※日曜休廊
会場:ギャラリーなつか/クロスビューアーツ
11:00a.m.-6:30p.m.(土曜日5:00p.m.)
http://homepage2.nifty.com/gallery-natsuka/natsuka/schedule.html
1980年代後半〜90年代生まれの版画作家8名による展覧会で、それぞれの版種を用いたアーティストブック形式の作品と、平面作品により会場を構成されています。
さて、赤本さんが使って下さっているのはAIJP(アワガミ インクジェットペーパー)より、群雲こうぞと楮二層紙でした
出力部分は写真表現なのですが、それを銅版画を加え、さらなる表面加工も加えて作品として完成されています
こちらはアーティストブック。
群雲こうぞを使われています。
画像では判りにくいのですが、和紙がなにやらコーティングされています
艶感というか透明感というか、始めはロー引きされているのかなー?と思っていたのですが、お話を伺っていたら樹脂だそうです
銅版画の方はピンとくると思うのですが、いわゆる雁皮刷りのように、イメージ部分はAIJP、その周囲は別の和紙を使って構成されているとのことです。
雁皮刷りとは、薄い雁皮紙をイメージ部分のサイズに合わせて台紙となる厚い紙に貼り込んだ、銅版画によく使われる紙の使い方です。
こちら(右)は、やはりイメージ部分を楮二層紙で
やはり画像では判りにくいのですが、厚みのある樹脂層に凹凸もあります。
樹脂層の上には銅版による表現が加わり、樹脂層の向こう側に和紙の層があります。
うーーーん、やっぱり画像ではその質感が判りにくいんですよねー
ぜひ会場で見て頂きたいです
思いがけず、作品のコンセプトや制作方法を聞かせてもらうことが出来て楽しいひと時でした
展示作品はいずれも多様な表現で見応えあり、アーティストによる手作りのアーティストブックも趣向が凝らされていて、感心しながら楽しく拝見させて頂きました
13日まで
ぜひお立ち寄り下さい