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11 5月 2013

“抜き目”のいろいろ

いや~、またまた更新が滞ってました。オーブは一人でやっているので、基本的に年中忙しいんだけど春先は特別。お引越しシーズンな上に、今年はセミナー講師のお仕事や執筆などが重なって、もうてんやわんや状態。例年だとGWが終わったらひと段落するところ、ありがたい事に5月末まで週末を中心に予約が一杯に近い状態。感謝いっぱいです!

さて今回のお写真は、先日納品させて頂いたお客様の写真。ここでのポイントは「ルーズ感」。

数年前から1万円ショップなどでも「形状記憶加工」が一般的になってきました。硬くてヒダが出にくいポリエステルの生地に熱処理で人工的なクセを付ける加工なんだけど、これが何とも人工的。あまりにもビッチリヒダが並び、その生地が硬いので、風が吹いてもちっとも揺れないガチガチ感。

一窓一万円ならそれでも許されるけど、何ともダサい!できれば避けたいスタイルです。

今回の写真のお部屋は、壁紙とモールで既に装飾たっぷりのベットルーム。カーテンには色を使わない代わりに、「ルーズ感」を強調するスタイルにしました。

IMG_9056.jpg

大きい窓は、通常上部に入れる芯地を入れず、生地の途中からつまんでフックを差し込んでます。カーテンを全部閉じた時も上端がUの地に垂れ下がるのでルーズ感が出るし、手前に折り返して遊ばせているので、なおラフに見えます。“当然”裾も引きずって作ります。

そうそう、この適当につまんで作るっていうのは、かなり難しい事なんですよ~。設計図を描くボクらも、狙った湾曲が出るかとか、いろいろシュミレーションした上で詳細なヒダの取り方や各部のサイズをミリ単位で指定していかなくてはいけないし、縫製する方も、その通り作り上げるのはもっと大変。普通に作るよりコストと時間がかかります。

小さい方の窓はロッドポケット式。袋を作ってそこにパイプを通すだけなんだけど、こちらはとっても簡単。でもランダムなルーズ感は十分出てますよね~。

少し「抜き目」のインテリアが今風なんだけど、「芯地を抜く」っていうのも、冗談の様だけどアリなんですよね~。

今月の25日に新宿のリビングデザインセンターOZONEで、一般の方々向けのセミナーで講師を務めますが、今回の事例を含めたこの辺りのお話も、詳しくお話していきますので、お時間のある方は是非お越しください。

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