私の目標の中の一つにもあったバハールのホームページは、ご覧になっていただいたとおり、リニューアルいたしました。
今年はこの形式で頑張ってゆきたいと思います。
いろいろとご意見などもいただけると嬉しいです。
他にもいろいろ考えてみました。
これまでにも日本全国津々浦々、いろいろなところへ出張をしてきました。
ご当地の空気に触れ、たくさんの方々の暖かい人柄に触れ、特産品を味わい、とても充実した仕事をすることができました。
津々浦々とは言え、未だ足を踏み入れたことがないのが九州地方です。
今年は是非、九州のどこかへ行ってみたいと思います。
出張で各地へ廻って感じたのが、ペルシャ絨毯というもの(特にギャッベがそれにあたります)が、広く認知されてきたなということです。
ほんの数年前までは「ギャッベ」ってなに?という方々がほとんどでしたが、各地の小売店の方々や、インテリア関係のお店のスタッフの方々のご努力も加わり、いまやギャッベの存在は広く浸透しています。
バハールのホームページの中でも、ギャッベのページをご覧になる方が増えていますし、インターネットの検索でもかなりの数がヒットします。
インテリアショップでもよく見かけるようになりました。
しかし、残念なことにギャッベが日本にたくさん入ってきたのと同時に、その歴史や模様の意味、大きく言えば「ギャッベとは」というような情報が、薄れてきたようにも感じます。
出張先のスタッフの方々からよく質問をいただくのですが、情報が伝達されるにしたがって少しづつ変化してしまっていたり、間違った情報がインプットされてしまっていたりと、残念な状況に出会うことも増えてしまいました。
ご存知のとおりギャッベはイランの伝統文化です。
古くから遊牧民の女性たちの手によって、丁寧に織り上げられてきました。
ギャッベの模様には一つ一つ全てに意味があり、色使いも柄も風景や季節、朝焼け、昼間、夕暮れ、星空などを細かく表現しており、遊牧民たちの生活を反映した絨毯ともいえるのです。
その時々の状況や感情までもが反映される手織り絨毯、細かいものや大きなものは何代にも渡って親から子へ受け継がれてゆきます。
ギャッベは同じものは二つと無いお手製絨毯なのです。
しかし、そんな絨毯にもやはり流行があるようで、元来受け継がれてきた模様や色使いのほかに、最近はシンプルな単色織りやワントーンで細かくグラデーションをつけたような模様が多く出回ってきました。
ギャッベの人気が出て量産されてくれば、それだけ数多くの模様が出てくると言うことなのでしょう、遊牧民でない一般家庭で敷かれる絨毯にシンプルさを求めることは、きっと仕方の無いこと、住環境の違いの中でも好んでいただけるのは、ありがたいことなのかもしれません、が、それによって本来の伝統から離れていってしまうのは、とても寂しいことなのです。
私が今回のテーマにした「啓発」とは、そんな現状の中において正しいギャッベの情報を一人でも多くの方々にお伝えしたいという気持ちから挙げました。
ギャッベの歴史や文様の意味、シンプルなものこそが高級という誤解、飾りの無いものが高級という誤解、たくさんの誤解を解いて、たくさんの正しい情報を得て欲しい。
そして、世界でたった1枚のお気に入りを見つけて欲しい。
今年は情報伝達者として頑張りたいと思っています。
私にとって、ペルシャ絨毯は誇りでもある品物なのです。
ギャッベの認知度が上がってきたと言うことは、私にとって何よりも素晴らしいこと、喜ばしいことなのです。
既にお持ちの方は是非大切になさってください。
まだお持ちで無い方は、是非本物を触ってみてください。
どうぞお気軽に、西荻窪のバハールへ遊びに来てください。
今年も皆様にとって、素晴らしい一年になりますように。